しんつなシェルキッズクリニック|横浜市港北区の小児科クリニック

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新生児内科

新生児内科

新生児期は子宮外環境に順応し、独力で生きることを始める大変特有な期間です。そのため、先天的な問題を含め新生児期特有のトラブルが出現します。新生児期の異常は、早期発見早期対応が重要ですので、認める症状所見が正常範囲内なのか異常なのかを適切に判断する必要があります。育児書やインターネットから取り入れる情報は様々で一定ではなく、親御さんが正確な情報のみを整理することは難しいだろうと感じておりました。

新生児専門外来

当院では、“そのような心配不安が少しでも早く和らぎますように”という願いから、新生児外来の予約枠を設けております。病態に応じた適切なアドバイス、育児サポートができるよう努めてまいります。

ご希望の方は、ネット予約またはお電話で新生児専門外来をご予約ください。ご予約された方は、新生児専門外来問診表をプリントして事前にご記入いただき、予約日時に受付へお持ちください。

母乳栄養の推奨

母乳栄養の推奨

母乳栄養による利点はたくさん報告されています。児に与える免疫的な効果などはもちろん、母親にもさまざまな疾患のリスクを軽減する作用があります。にもかかわらず、人工乳の使用に抵抗ない医療者は少なくなく、適切な母乳育児支援のないままに混合栄養、完全人工栄養に移行してしまう例を、これまで山ほど見てきました。母乳育児を希望する母親が安心して母乳で育てられるよう、精一杯サポートさせていただきます。

母体への投薬時、母乳授乳はやめる?

簡単に言えば、市販薬や感冒薬・鎮痛剤などについてほぼ継続で問題ありませんので、安易に授乳をとめないようにしましょう。精神科から処方されるような薬(これもほぼ安全なものがほとんど)や抗てんかん薬、抗がん剤など、「これはちょっと本当に大丈夫?」と思うようなら、いつでもご相談ください。

新生児の発熱

新生児は、体温調節が未熟であり環境温度の影響を強くうけます。そのため、寒い環境におけば低体温になり、暑い環境(包み込んで熱がこもった状態におくなど)にすれば体温もすぐ上昇します。発熱かな?と思ったとき、児の活気があり母乳もよく飲めているようであれば、まず現在の環境が不適当ではと考え環境音調整を行ってみましょう。短い時間で体温の変化をみて、正常体温(36.5-37.5℃)に保つことができないようなときは、受診が必要です。発熱とともに感冒症状(咳嗽や鼻汁など)や哺乳不良・活気不良などがあるようであれば、体温調整を行わず速やかに受診ください。重症感染の有無を確認するために、当院では微量の血液で検査を速やかに行えるよう準備しております。

新生児の発熱

呼吸がおかしい?

呼吸がおかしい?

新生児期は解剖学的に鼻腔が狭く、口呼吸が苦手で鼻呼吸が主体です。鼻が詰まって息苦しそうに見えることも多いと思いますが、大半が生理的なものであり、哺乳力が良好で、静かに寝むれるようであれば、病気である可能性は低いです。うまく授乳ができず元気がなくなってくるようなときには先天性喘鳴や感染症などの病気の疑いがありますので、受診してください。

新生児の嘔吐

嘔吐は正常新生児においても日常的に観察されるため、病的なのか正常なのか判断に困ることが多いと思われます。嘔吐物の性状、嘔吐の仕方、発症の日齢、体重の増減、腹部所見、排便の様子などを踏まえて専門医か判断しますので、漠然と様子をみず少し頻度が多いな、続いているなと思うときは遠慮なく相談ください。

新生児の嘔吐

正常範囲内の嘔吐

溢乳、哺乳過誤(授乳過多、排気不良など)、血乳の授乳など

病的嘔吐

腸回転異常症(退院後の発見も多い)、ヒルシュスプルング病、肥厚性幽門狭窄症、胃食道逆流症、新生児乳児消化管アレルギー、感染症など

新生児黄疸

新生児黄疸

一般的に黄疸は日齢1-2以降に出現し、日齢5-7をピークに軽減していきます。新生児は生理的に黄疸を呈しますが、その範囲を超えた場合を病的黄疸といいます。黄疸の物質ビリルビン濃度が高い場合(生まれてからの日数で決まっている)は、光線療法などの治療が必要です。当院では、皮膚黄疸計での測定をすぐ行えますので、「皮膚がかなり黄色いけど次の健診まで待っていいのかな?」なんて疑問に思うようなら、すぐ計測しにいらっしゃってください。
胆道閉鎖症がある場合、60日以内の早期発見・早期治療が望まれます。皮膚の黄染に加え、便が白色(母子手帳についている便カラーカードの1、2、3番)になるようであれば早急に受診してください。

舌小帯が短い

舌を突出したときにハート型になることで発見されることが多いです。舌小帯が短いと、舌突出や哺乳時の舌運動に影響を及ぼします。直接授乳がうまくすすまず、母親の乳頭痛があるような場合に限り切離を検討します(将来の言語発達のために予防的に新生児期に舌小帯切離を行うことは推奨されていません)。出生後1週から1か月までの様子で判断し、当院で切離しますのでご相談ください。

舌小帯が短い

おへそのトラブル

おへそのトラブル

出生後、切断された新生児側の臍帯は乾燥して脱落します。臍帯脱落するまでに出血や浸出液が認めることがありますが、圧迫でとまれば心配ありません。臍帯脱落後はおへその穴が上皮化するまでは、清潔に保つ必要があります。出血や浸出液が持続する、排膿を認めるような場合は、臍炎や臍肉芽の可能性があり、抗菌薬の塗布や硝酸銀による焼灼療法または結紮などを行う必要があります。
臍帯脱落後、徐々に臍ヘルニア(でべそ)を認めることがあります。自然に治癒することも多いですが、早期に圧迫療法を行ったほうが治癒も臍の見栄えもよくなりますので、当院では圧迫療法を推奨しています。自宅で親御さんたちにも圧迫のご協力をいただきたいので、クリニックにて詳しく説明いたします。

RSウイルス重症化予防

在胎35週6日以下の早産児、気管支肺異形成と診断された児、ダウン症候群の児、先天性心疾患の児、重症免疫不全の児は、RSウイルスに罹患すると症状が重くなることがわかっているため、重症化予防をする必要があります。ワクチン開発はすすんできていますが、いまだ小児での使用は制限されそうです。そのため、抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体(RSウイルスのみに効果のある人工的に作り上げた抗体、血液製剤ではないので安心です)パリミズマブ(商品名:シナジス)を流行期に月に1回、筋肉注射を行って重症化を抑制します。流行期は地域、年により変化しますので、当院ホームページでご確認いただくか(2024年シーズンは未定)、お電話をいただければタイムリーな情報を提供いたします。対象かつ接種ご希望の際は、接種希望1週前までにお電話でご連絡ください。

RSウイルス重症化予防

ご予約はネット予約またはお電話で承っております。